欲しい!

祖母の家に行った帰り,玄関で祖母の家のミニカーをどうしても持って帰る〜と聞かないユウト。
いつもはお話をして,ユウトのおもちゃを出せば納得するのに,ばぁばが無理に取り上げようとしたせいか・・・・絶対離さない。
「これ,ばぁばのだよね。持って帰れないよ」
    「・・・(首ふる)・・・」
「これ誰の?」
    「ママ」
「ママのじゃないよ。ばぁばの」
    「・・・(首ふる)・・・」
「じゃぁ,ばぁばに貸して,って言ってみる?」
    「・・・(首ふる)・・・」
「困ったねぇ。お願いするのもイヤなの?」
    「うん」
「ばぁばが取ろうとしたのがイヤだったの?」
    「うん」
「そっか,イヤだったの。でもこればぁばのだもん。ママが貸してってお願いしてあげようか」
    「・・・(首ふる)・・・」
「持っては帰れないよ」
    「・・・(首ふる)・・・」
膝の上に向き合って座らせ,ひたすら話すこと20分。
無理かなぁ・・・。脅すとか取り上げるとかしないで,納得して置いて欲しかったんだけどなぁ,と諦めかけたそのとき!
「ぽい!」っと言ってミニカーを放り投げ「わーん」と泣きました。
「えらかったねぇ,がんばったねぇー」と抱きしめると泣きやみ,すっきりした顔で「ばぁばにバイバイする!」だって。
私はこの真剣勝負にへとへとになって,やっと解決した安堵感と,欲しかったものを諦めたユウトのがんばりに感激し,涙がでちゃったりして。
こんな風にいつもいつも時間をとれるわけではないので,良い機会だった。


物欲は今,ホントすごい。それ本体が欲しいというより,他の人が欲しいものは自分も欲しい,って感じ。
昨日は,パパが使っている工具を欲しがった。
「ユウト,それちょうだい」「イヤー」「じゃ,パパもいらない。ユウトにあげる」
すると,「はーい」って渡してくれる。
こんな感じなので,今回のことも,ばぁばが取り上げようとしなかったら,起こらなかったのかも。
うまく対応してあげられるといいなと思うのでした。